右派弁護士の備忘録

世界文化に対する過去の日本人の態度は、自主的にして而も包容的であつた。我等が世界に貢献することは、たゞ日本人たるの道を弥々発揮することによつてのみなされる。国民は、国家の大本としての不易な国体と、古今に一貫し中外に施して悖らざる皇国の道とによつて、維れ新たなる日本を益々生成発展せしめ、以て弥々天壌無窮の皇運を扶翼し奉らねばならぬ。これ、我等国民の使命である。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

憲法9条擁護派を執拗に攻撃する

憲法9条擁護派の欺瞞は、覚悟を回避して美辞麗句を並べ立て、詐術的なごまかしによって世を惑わしている点にある。私は、軍事力を保有して自国を防衛するという決断であれ、軍事力を一切廃止して非暴力不服従の道を選ぶという決断であれ、覚悟を決めてその決断をするというのなら、一つの意見として尊敬したいと思う。確かに、後者の決断については、本音では「正気か?」と思っている。しかし、非暴力不服従という道のために死ぬ覚悟があるというのなら、それを嘲笑う権利を私は有していない。命を懸け自らの信念に従って行動する人間を私は軽蔑しない。

私が唾棄すべきとして嘲笑している人間は、「憲法9条を守っても、みんな幸せに暮らせる!」という頭の中がお花畑で埋め尽くされた(もしくは某国のスパイ?)国賊のことである。この種の人間は、一定の犠牲を出してでも祖国を次の世代に伝えていくという決断をするのか、一定の犠牲を出してでも非暴力不服従の道義を貫くという決断をするのか、という道徳的・哲学的な悩みをぶち壊し、「犠牲なしで、幸せになれる!」という幻想を吹聴する。全く始末に負えない。

要するに、私は、自存自衛の理想を貫くのであれ、非暴力不服従の理想を貫くのであれ、犠牲が伴うということを主張したいのである。非暴力不服従の理想を犠牲なしで実現できるなどと考えてはいけない。極端に言えば、「非暴力不服従の理想のもとに一億玉砕すべし!」という考えもあり得る。非暴力不服従を提唱する似非平和主義者にそのような覚悟はあるのか。ないのであれば、「今までどおりアメリカ様に守ってもらっていればいい」、と主張すべきである(しかし、何故かこういう平和主義者には、反米を唱えるものが多い。にもかかわらず、シナの軍備増強にはダンマリ。笑うしかない。)。

具体的な事例を考えれば、争点はよりハッキリする。拉致事件がそれである。戦争をしてでも拉致被害者を取り返すのか、それとも、拉致被害者は助けないがもし仮に自分たちが拉致されても助けに来てくれるなという決意をするのか、という問題になる。いずれにせよ、犠牲は必要である。いや、「避けられない」、といったほうが正確である。似非平和主義者は、これまでの日本は憲法9条のおかげで平和を保てたのだ、と妄言(狂言?)する。ふざけるなと言いたい。横田めぐみさんは平和状態にあるのか。横田めぐみさんは犠牲ではないのか。自分の犠牲でなければ放置するのか。これほどの反道徳は存在しない。横田めぐみさんを踏みつけながら醜い平和を享受する、これが憲法9条擁護派の真の姿である。一ミリでも良心が残っている人間なら、このようには考えないだろう。もっとも、例えば、キリストの精神を実現するため、一切暴力には関与しない、また、もし自分が誰かに攻撃されても助けないでほしい、という人間がいたとしても、私はその人間を軽蔑しないだろう。私が軽蔑するのは、犠牲を他人に押し付け、自分だけ平和を享受しようとする、醜い人間だからである。

もっと具体的に言おう。拉致被害者を助けるために自衛隊が軍事侵攻をしたとしよう。その時、北朝鮮がミサイルを発射し、それによって自分が死ぬかもしれない、と仮定しよう。私は、それも仕方ないと思う。確かに、まだ私もやりたいことがある。しかし、だからといって、横田めぐみさん(もちろん、私は、他の被害者・特定失踪者も忘れていない。)の夢や自由、幸福を無視してまで、自分の生命を確保しようとは、どうしても思えない。私は、他人に犠牲を押し付けてまで、平和を享受しようとは、どうしても思えない。それは、私が、平和より自由を尊重しているからだと思う。平和と自由を両方選択できないギリギリの場面において、私は、自由を選択したいと思う。自由のために平和を放棄したいと思う。もし仮に自分がそのために死ぬとしても。

「小さな一時の安全を買い取るために大切な自由を放棄する人間は、 自由を受けるのに値しない」(ベンジャミン・フランクリン)。
スポンサーサイト

PageTop

要件事実のお勉強(終)

要件事実のお勉強5(終)

(参考文献:要件事実30講義の総論の部分)

●立証の困難について
法律要件分類説は、文言・形式を主軸に、法の趣旨・目的、立証の困難等総合的に判断した上でこれに修正を加える見解である。この点、立証の困難を重視しすぎるのは間違いであるが、一考慮事情とすることは当然認められる(補助的・補充的な考慮事情)。

●よく使う要件事実の特定方法
①時的因子(当事者の主張した時的因子と異なる時的因子で事実認定することは可能。時的要素ではないので、弁論主義の対象にならない。)
②具体性(相手方の防御の利益を実質的に損なわない程度の具体性が必要。そのため、相手方が争うか争わないかで、具体性の程度は異なる(例:占有の態様)。抽象的だと、防御ができない又は困難である。)

●権利主張に対する認否
法律上の主張であり、認否不用。例えば、同時履行の抗弁の主張とか。

●占有権原の抗弁の主張・立証責任が被告にある理由は、所有権に基づく請求権の行使=原則であり、占有権原の存在による所有権に基づく請求権の行使の制限=例外という思考が背景にあるから。もちろん、すべての占有権原の不存在の主張が困難であるということも補充的に理由となる。
また、占有権原の抗弁として、占有権原の存在に加え、これに「基づく」占有の開始を主張・立証する必要がある。なぜなら、占有権原があっても、不法占有は可能だからである。例えば、賃貸借契約を結んだのに賃貸人が引き渡しをしない場合で、自力執行として目的物の占有を開始したとき、不法占有となる。

●規範的要件
規範的要件は、「一般的・抽象的」な概念である。簡易に言うと、「事実の存在から要件充足性を判断するにあたり、法的な評価を必要とする要件」といえよう(私見)。単純思考をすれば、法的評価の要否により、事実的要件と規範的要件を区別することができることになる。しかし、問題はそれほど単純ではない。「占有の態様」のように、中間領域(事実であるが、抽象的なもの)が存在する。
この中間領域について、30講は、弁論主義の機能である不意打ち防止の観点から、相手方が争っている場合は具体的事実を主張すべきであるが、争っていない場合は抽象的なままで足りる、との立場に立っている。個人的には、それなら、規範的要件についても、相手方が争っているか否かで判断すればいいのでは?と思うのだが、どうだろう。過失の存否に争いがなければ、「Aには、過失がある。」と書けば足りるのではないだろうか。読者の批判を待ちたい。

●黙示の意思表示
これについても、具体的な事実の存在から、意思表示の存在の認定に至る過程において、評価(この事実は、…という意思表示を行動で示したものである、との判断。)が必要である。そのため、弁論主義の不意打ち防止の機能から、相手方が十分に防御できるように、具体的事実の主張・立証が必要である、と解されている(30講)。もっとも、規範的要件と異なり、評価障害事実がない(規範的要件は、プラスの方向に働く事実とマイナスの方向に働く事実を総合的に考慮した上で、法的判断を行う。そして、プラスとマイナスの事実の主張・立証責任を原告と被告に分担させる。これに対し、黙示の意思表示は、問題となっている行動から、意思表示が読み取れるか、を問題にする。そして、その行動の存在については、原告が主張・立証責任を負い、後は評価の問題となる。)。

●契約の要件事実
通説は、契約の要件事実について、①法規説(契約の拘束力の根拠は、合意ではなく、法律である。)+②冒頭規定説(契約の成立要件は、冒頭規定に定められている。)+③附款抗弁説(契約の成立要件は冒頭規定に定められているところ、附款は冒頭規定に定められていない。よって、抗弁に回る。)を採用している。以下、私見。
契約自由の原則に従えば、合意説(契約の拘束力の根拠は、合意である。)が正しそうである。しかし、このように考えると、要件事実が論者によってバラバラになり、共通理解を作り上げにくくなるのではなかろうか。法規説+冒頭規定説+附款抗弁説の良いところは、あくまで民法の規定を根拠にしつつ、適宜修正を加えていく点にあると思う。原告に売買の冒頭規定の要件に該当する事実を、被告に附款の規定の要件に該当する事実を、配分するという上記見解は、十分合理性を持っているし、また、民法の規定を大前提にするから論者間の共通理解が得やすい。すぐれた見解と思うがどうであろう。

●せり上がり
本当は相手方が広義の抗弁で主張・立証すべき事実について、予め自分で主張・立証しなければならなくなる作用をいう。強引に簡略化すると、次のようになる。請求原因=A+Bとして、Bが通常抗弁としての役割を果たすとする。この場合、自分で抗弁の事実を主張してしまっているため、再抗弁事実(C)を主張しないといけなくなり、結局、請求原因として、A+B+Cを主張しないといけない。
ただ、しばしば例として挙げられる解除の際に同時履行の抗弁の存在効果を消すため履行の提供を主張しないといけない、との事例は、上記の説明にそぐわない(その点で、上記の例は強引な簡略化である。)。通常、同時履行の抗弁の要件事実は、①双務契約であること及び②権利主張である(厳密にいえば、①が事実、②が権利主張。従って、要件「事実」は①のみであろう。)。これに対し、この抗弁が解除の違法性阻却事由として働く場合、①の事実のみで足り、②の権利主張は不要である(それ故、「存在効果」といわれるのであろう。「存在」していること自体で違法性阻却の「効果」が発生し、権利主張は不要との意味を込めたものと分かる。)。この場合、同時履行の抗弁権の存在に基づく違法性阻却事由が抗弁として働く事例を観念できない。

●a+b
記号ばかりになるがお許しを。
抗弁A=a 抗弁B=a+b (a、b=要件事実)としたとき、
①aの事実なし bの事実なし → A=× B=×
②aの事実あり bの事実なし → A=○ B=×
③aの事実なし bの事実あり → A=× B=×
④aの事実あり bの事実あり → A=○ B=○
となる。そして、AとBの効果は、いずれも同じである。
とすれば、上の図を見ると、aの事実の存否を検討し、Aの抗弁が有効かを検討すれば十分であり、bの事実の存否を検討しBの抗弁が有効かを検討する必要はないことになる。Bの抗弁が有効に働くためには、aとbが必要であるところ、aの存在が認められれば、Aが有効に働くため、bの存在を検討する意味は、ない。

例えば、賃料債務不履行を理由とする解除に基づく目的物明渡請求の場合、弁済の提供の抗弁と供託の抗弁(弁済の提供+受領の拒絶+供託(等))である。

これに対し、「許されたa+b」というものがある。これは、上の図の例でいえば、再抗弁CがAには有効だがBには無効の場合、見られる現象である。再抗弁Cの要件事実をcとすると、cが認められる場合、Aが粉砕される。しかし、通常は過剰主張(a+b)とされるBはCによって無効化されないため、Bの主張が、意味を持ってくる。もっとも、Bの主張が意味を持ってくるのは、再抗弁Cが有効である場合(cの事実が認められた場合)に限定される。言葉を変えると、「cの事実が存在することを停止条件とする/cの事実が存在しないことを解除条件とする」主張である。そこで、Bは「予備的主張」とされる。

例えば、賃貸借契約終了に基づく目的物返還の事案で、期間満了の請求原因に対し、黙示の更新の抗弁が主張された場合、これらすべての事実の存在を前提として解約申入れの請求原因(期間満了後に黙示の更新がなされ、その後、解約申入れがなされた、との主張。)を予備的に主張する場合である。

PageTop

金言

「目的こそすべての法の創造者である」

(イェーリング)

趣旨からの法解釈の重要性を説いたものであろう。

PageTop

ある質問者に対する回答

質問をいただいたので、回答を参考までに載せておきます。
こんなブログに質問していただき、ありがとうございます。
ただ、的確に回答できたかは、まったく自信ありません(笑)。

「はじめまして。低スペック司法修習生ブログにコメントありがとうございます。最近忙しくて返信が遅れてしまいました。さっそく質問に答えますね。ただ、どの質問も答えにくい(受験生時代誰しもが悩むがなかなか正解というものを提示しにくい質問)ので、分からないところやずれた回答をしたところは、また質問ください。

Q1.答案構成は、どのような感じでなされたのですか。また主張反論(要件事実)も考慮に入れてなされたのでしょうか。
①まず、どの程度詳しく作るか決める
その人の答案を作る手順・方法にもよると思います。答案構成をラフにしかしない人もいますし、ガッツリ構成する人もいますね。人それぞれです。問題にもよりますね。「この論点について書いてくれ」とか「この判例の射程を考えてくれ」とかの場合、書くことは決まってるんで答案構成はラフなものでいいでしょう。反対に、刑事系など、「甲の罪責について論じよ」とかの場合、結構細かい答案構成(人、罪名の種類、構成要件の種類等で細かく)が必要になると思います。今年の本試験の自分の答案構成を引っ張り出してみてみたんですが、憲法、会社法、刑法・刑事訴訟法は、比較的項目立てて作成、行政法、民法、民事訴訟法は、簡単なメモ程度、という感じです。

②詳しく作る場合
まず、請求や罪責の種類ごとに項目を作ります。
次に、その中に要件ごとに項目を作ります。その際、あてはめをガッツリしなければならない要件(問題文の事実の分量が多い等)については、チェックして、拾うべき事実を簡単に列挙しておく(書き忘れ防止のため)。例えば、

◎ =あてはめをガッツリ
○ =あてはめをそこそこ丁寧に
無印=軽く触れる程度

等と、ランク分けして、答案に濃淡をつけることが必要だと思います。

③「主張反論(要件事実)も考慮に入れてなされたのでしょうか」
・要件事実をどこまでやるか
近年の傾向を見る限り、「新問題研究 要件事実」の考え方をマスターしていれば、十分だと思います。ただ、これを応用して解け、という問題が出た場合、その応用自体の答えを知っていれば、より簡単に解けるので、その点で、和田先生の民事訴訟から考える要件事実を読んでおけばいいと思います(この本は薄い割に結構網羅的です。これ以外から出たら現場思考問題ということです。)。これを読んでおけば、民事訴訟法の理解もかなり深まります。類型別とか読むなら、これ読んだほうが断然いいです。

・要件事実を使って答案構成するか
要件事実30講の事実記載例のような答案を作るということなら、正直オススメできません。要件ごとに「規範定立→あてはめ」を淡々と論じていくほうが楽です。勿論、要件事実が聞かれたら、「①と②は請求原因事実で、③は、抗弁事実です。理由は、…」と書きます。しかし、新司の答案構成にはあまり使えないと思います。

Q2.論証について。キーワードが、つかめておりません。どのようにして、つかまれたのでしょうか。
残された時間(受験まで)にもよります。もう時間がないなら、趣旨規範ハンドブックを丸暗記するという裏技もありますが、あまりオススメできません。ただ、趣旨規範ハンドブックは、キーワードを抜き出す参考にはなります。

時間があるなら、論証を十分に理解した上で、これをコンパクト化する訓練をするとよいと思います。例えば、手元にLECのC-BOOKがあるので、その民事訴訟法の境界確定の訴えの論証で説明させてください。その論証には、

「反対説:所有権確認訴訟 ∵争いの実体は所有権の範囲をめぐるもの しかし 境界は、単に所有権の範囲を画する意味を越えて、租税・行政区画など公法上の単位としての意味を有する それにもかかわらず 土地境界確定訴訟を所有権確認訴訟と捉えるならば、真偽不明の場合、証明責任によって当該訴訟自体は請求棄却により終結し得ても、係争部分の所有権の帰属が永久に確定し得なくなり、境界の有する公法的性格にも反することとなる そこで 土地境界確定訴訟は、形式的形成訴訟と解する(判例結論同旨) すなわち 裁判所は、当事者の申立て範囲(246)に拘束されず、その裁量によって妥当と解される境界を決すべきものと考える」

と書いてます。まず、問いは、「境界確定の訴えの法的性質」ですね。そこで、その結論を探します。結論は、「形式的形成訴訟」です。次に、理由を探します。要約すると、反対説が気に入らん、というものです。思考過程を示すと、「所有権確認訴訟→請求棄却あり(証明責任の適用あり)→永遠に境界確定せず→公法上の単位としての性格に反する(公法上の単位が永久に確定しないのは困る)」ということになると思います。そして、これをワードかなんかで、

「論点名:境界確定の訴えの法的性質
結論:形式的形成訴訟(×請求棄却)
理由:所有権確認訴訟(○請求棄却)→×公法上の単位としての性格」

という風にまとめ、暗記していました。まずは、論証の中身を理解することが重要です。そして、論証をする際にどうしてもはずせない観点、本件でいえば、「所有権確認訴訟と考えると、請求棄却が認められることになり、境界が公法上の単位としての性格を有することに反する」という観点を覚えることになります。これを試験中に思い出すために、「請求棄却」や「公法上の単位」というキーワードを暗記しておきます。逆に、このキーワードを見れば、上記論証の大枠を思い出せるようにしておく必要があります(そのため、論証の中身を十分に理解しておくことが大前提です。)。

私もキーワードがなかなか抽出できない時期がありました。「論証を覚えるって言っても、この論証のどこを覚えればいいんだ?」と思ってました。今から思えば、論証の中身を十分に理解できていなかったからだと思います。まずは、入門講座を聞き直す等論証を自分の言葉で説明できる程度に理解しましょう(例えば、本件論点でいえば、「境界は、課税等公(おおやけ)のものという性格を有しているので、どこかに決まっている必要がある(反対に、私的なものであれば、決まってなくても、私人本人が困らないなら、ほっといていい。)。しかし、所有権確認訴訟説だと、請求棄却つまり「原告の主張している境界線は、認められません」という判決が下るだけで、どこが境界であるかは結局のところ決まらないことになる。これでは困る。だから、形式的形成訴訟説に立って、裁判所に「ここが境界だ!」と決めてもらう必要がある。だから、請求棄却のない形式的形成訴訟説が妥当である。」とか説明できるようになることが第一段階である。)。この段階に達すれば、キーワードが何か自分で考えられるようになります。

Q4.「論証の型」と「答案の型」。それぞれのバリエーションを教えていただけないでしょうか。
他の記事(カテゴリの中の「司法試験」、「下位合格体験記」、「勉強法」)で、多少触れていますので参考にどうぞ。

できれば、自分なりに理解した上で、自作して欲しいところです(出し惜しみというより、自分で理解した上で作ったものでないと、所詮、人のものは使いにくい、ということです。私も、先輩や同級生のものをもらいましたが、概して使いにくいです。中身がおかしいとかではなく、自分に合わないのです。)。

また、非常に文章が長くなってしまいますので、以下、重要文献を読んで、分からない部分があれば、質問していただければいいと思います。

①司法試験合格論文機械的作成法 技術編(柴田孝之)

必ず読んでください。
基本書は読まなくてもこれだけは読んでください(笑)。
この本を読む中で、論証の型(①明文なし型、②文言の意義型、③原則・例外型、④条文競合型)を理解してください。また、答案の型(請求権パターンの基礎)を理解してください。特に、「生の請求は何かを考える→これを根拠づける法的根拠を考える→その要件を定立し、あてはめる→法的な結論を導く→生の請求が満足されるか否かを検討する」という、請求権パターンの思考は、頭に叩き込んでください。その他の科目の書き方も、「科目別の合格答案作成法」に載っているもので十分です。あとは、練習問題をする中で、使いやすく編集していけばいいです。追加的に、以下の本を読むのもいいです(あくまで追加です。柴田氏の本が最優先です。)。

「司法試験論文の優等生になる講座」(永山在浩)
論証の作り方が書いてあります。個人的には、「そもそも、(条文の趣旨の提示)。そして、(条文の趣旨を実現するには、…という解釈をとるべき)。よって、(結論の提示)。」という型を基本にするとよいと思います。この本を読んで、接続詞「そもそも」がいかに重要か学んでください。また、型にはまらない場合もあるので、注意しましょう。例えば、既に述べた境界確定訴訟の法的性質の場合、「この点、所有権確認訴訟説。しかし、その見解の批判。よって、形式的形成訴訟説。」という型になる。

木山泰嗣『弁護士が書いた究極の文章術』
この本は、「①確かに、反対説。②しかし、①の批判。③思うに、条文の趣旨。④とすれば、解釈の提示。⑤したがって、結論。」を基本的な型として提示しています。新司には長くて使えませんが、型としては、頭に叩き込んでおいたほうがいいでしょう。論証の表現は、大体これにあてはめられるように作られているはずです。

田村智明『論文合格答案の基礎』
この本は、趣旨からの論証について熱く(×厚く)論じています。前半で理論を学んだうえで、後半で実践できます。私は、後半の問題は全然解かず、田村氏の答案の表現を見て、論証の具体的な表現の仕方を参考にしました。

②西口竜司の論文の書き方革命本 憲法 論文攻略編(憲法は特殊なので。苦手であれば、西口氏の新憲法攻略ガイドブックという講座(辰巳)を受講するのも手です。むちゃくちゃ分かりやすいというものでもないですが、これ以上の講座はないと思います。)
憲法は特殊なので、これを読んで型を理解してください。型は決まってます。「①制約されている人権の選択(誰のどのような行為が制約されているか、生の自由の選択→その自由が憲法上の権利か否かの検討)→②違憲審査基準の定立(二重の基準+本件の特殊性からの修正)→③あてはめ」という型です。あとは演習につきます。憲法は攻める科目ではないので、みんなが書くところを書いて逃げます。

憲法だけは特殊なので、必ず②を読み、又は、西口先生の講座を受講してください。この本で型はマスターできます。この型を使いこなせるように、演習を積む以外に、憲法で逃げ切る方法はないと思います。

まとめ:必ず①と②をじっくり読み、答案及び論証の型を勉強してください。あとは、練習してください。

Q5.「あてはめの仕方」で、気をつけておられた事は??

必ず「事実の書き写し→その事実の自分なりの評価→結論」という筋道で書くということを徹底してください。もちろん、このように丁寧にあてはめるのは、問題文に「この事実を使ってくれ!」と書いている論点についてです。細かい端っこの論点などの場合は、評価がなくてもいいです。
抽象的に言ってもしょうがないので、今年の本試験の刑法の「公共の危険」のあてはめで説明します。論証は、簡単に、判例の結論を示せばよいでしょう。不特定・多数の人の生命身体等に対する延焼の危険とかなんとかいうやつです。そして、車同士の位置関係,風向き,炎上の程度などに着目してあてはめます。例えば、車の位置。事実としては、「Bの車の北側5メートルのところにCの車があったこと、Cの車の後ろにはベニヤ板が乗っていたこと、北西2メートルの風が吹いていたこと」が挙げられる。しかし、この事実だけで、「Cの車に延焼する可能性があった」という結論を導いてはいけない(この程度の指摘で合格している人もいるが、点数が低い。)。必ず、自分の評価を書く。例えば、「5メートルという距離にCの車があり、燃え移る可能性がある。確かに、5メートルは少々遠く、燃え移る可能性は低いかもしれない。しかし、北西2メートルの風が吹いており、風が吹いていない場合に比較して、炎が届く可能性は高い。また、Cの車にはベニヤ板が積まれている。ベニヤ板は、燃えやすい素材である。従って、これに燃え移る危険性は高い。ベニヤ板だけでなく、これを搭載しているCの車が延焼する可能性もある。」等と、自分なりの評価をする。
自分としては、比較の視点が使えると思う。「風が吹いている場合、吹いていない場合に比べて炎があおられ燃え移る危険性が高い」「ベニヤ板は鉄などの素材に比較して、燃えやすい」「5メートルは1メートルと比較して遠く、燃え移りにくい」等である。問題文の事実を見て、風が吹いていない場合どうだろう?ベニヤ板が乗っていない場合どうだろう?とか考えることが重要だと思う。
少しこじつけでも、許されると思う。大体、事実認定は、修習に入ってからやること。実際、合格者でもそれ程できていない。だからこそ、事実を抜き出し、自分なりに評価して、あてはめるだけで、それなりに評価される。少々無理があっても、「事実に気づいてますよ!評価も自分なりにしてますよ!」とアピールすることが必要だと思う。

かなり長くなってしまいました。また、分からなかった質問ください。修習の内容とか守秘義務以外のことなら、ブログで公開して質問でもいいですよ。もちろん、メールでも結構です。」

「判例をどれだけ勉強したらいいかについて、回答するの忘れてましたね。個人的には、ある程度、でいいと思います。この点については、百選を読むべきか否かについて、受験生間にも激しい争いがあります。確かに、最近、判例の射程を問う設問が増えてきていますね。今年の本試験でも、民法と民事訴訟法で明示的に判例の射程が問われました。このことから考えれば、百選を読め!ということになるのかもしれません。しかし、所詮現場思考なんで、合否に影響を与えるとは思えないんですね…。僕も正直あまりできませんでした。あと、全てベッタリ読んでいくのは、よしたほうがいいでしょう。例えば、短答に出たものはしっかり読む、それ以外は軽く読む、とか。
百選を読むにしても、何のために読むかを意識して読みましょう。私としては、①短答の知識のため、②論文において、あてはめの参考にするため、③事案を頭に入れて、射程を問う問題の際に参考にするため、という三つがあると思います。具体的に勉強法を考えるとしたら、①短答に出たものは、事案の概要、結論、あてはめがあればその着眼点を覚える、②それ以外は、目を通しておく、ぐらいでいいんじゃないでしょうか。どのような事実関係の下で論点を処理したのか覚えておくと、「判例の事実と今回の事実とはこの点で異なるから、判例の結論と同じ結論を導く必要はない。」などと論じれるようになります(ただ、これは非常に高度なので、できない人が多いです。)。」

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。