右派弁護士の備忘録

世界文化に対する過去の日本人の態度は、自主的にして而も包容的であつた。我等が世界に貢献することは、たゞ日本人たるの道を弥々発揮することによつてのみなされる。国民は、国家の大本としての不易な国体と、古今に一貫し中外に施して悖らざる皇国の道とによつて、維れ新たなる日本を益々生成発展せしめ、以て弥々天壌無窮の皇運を扶翼し奉らねばならぬ。これ、我等国民の使命である。

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動機の錯誤の抗弁の要件事実

 事実摘示記載例集22頁には、(動機の)錯誤の抗弁の要件事実として、
『(1)被告は、本件売買契約当時、(中略)はなかったにもかかわらず、(中略)と信じていた。
(2)被告は、原告に対し、本件売買契約の締結に際し、(中略)があるので本件土地を店舗用地として買い受けると述べた。』
と書かれている。

 これは、動機の錯誤について、「表意者が当該意思表示の内容としてこれを相手方に表示した場合」に限って、95条の適用を認める判例の立場に基づくものと思われる(最判S29.11.26等)。もっとも、判例の評価は、「意思表示の内容」となったことを重視するのか、「相手方に表示」したことを重視するのかで、分かれている。山本敬三『民法講義Ⅰ総則(第2版)』(2005、有斐閣)166頁以下Commentは、判例について、意思表示の内容化を重視するもの、動機の表示を重視するもの、動機の表示を認めながら法律行為の内容化を否定するもの等、統一的な理解が困難と指摘している。

 動機の表示を重視する見解は、動機が表示されていれば相手方はその動機を認識することができ、相手方の信頼を害しない、という考えに基づく(信頼主義)。これに対し、意思表示の内容化を重視する見解は、「双方の」当事者の合意に取り込まれたことを要件とするので、動機が表示されただけではなく、相手方もまたこれを了承していたと評価できることが必要となる(合意主義。以上の学説整理は、前掲・山本165頁以下参照)。とすれば、事実摘示記載例集は、(2)で「被告は、原告に対し、本件売買契約の締結に際し、(動機の内容)を述べた。」と記載していることから、信頼主義(動機の表示を重視する見解)を採っている、とも思える。

 しかし、大江忠『ゼミナール要件事実』(平成15、第一法規)16頁は、動機の錯誤が無効とされる根拠について「契約の効力を動機となった契約外の事実にかからしめる当事者の合意である」(合意主義)とし、解除条件付(=動機が事実でないことを解除条件とする)の契約類似に処理するとした上で、やはり「YはXに対し、(動機の内容)があるので、本件土地を自宅の建設用地として買い受ける旨を述べたこと」(動機の表示)を要件事実としている。「動機の表示→当然に、意思表示の内容化」ということなのか。それとも、意思表示の内容化は、法的評価の問題(規範的要件のようなもの?)であり、動機の表示は、評価根拠事実的なものなのだろうか。そう考えると、動機の表示は必須の要件ではなく、それ以外の事実から意思表示の内容化を評価できるのであれば、95の適用が肯定されることになる(例えば、両当事者ともに、動機の内容を、契約締結の当然の前提としていた、等の事情)。

よく分からない。誰か教えてくれ。
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